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打ち出し板金の仏具

〈2355〉

金属の塑性加工の中で、打ち出し板金は人の手による「職人の技(わざ)」です。手作業を求めなくても製品に求められる価値により、機械加工で十分な場合もあります。技術は参勤交代のときの献上品と関わると、特産地から流失せず「その土地唯一のもの」とされ、秘法とされ守られる代わりに広く普及もされなかったと聞きます。タイトルの花瓶は、一枚の金属板を手で叩いて製作されたものです。ハスの花の花瓶です。

打ち出し板金の仏具

2021.8.13 uchidashi no kabin (Pentax K1)

yoshiaki.toma

Image Image 我が家の仏具の紹介です。ハスのつぼみのマッチの軸入れで、つぼみのてっ辺に燃え差しを入れます。

Image 線香立ては、ハスの花が開いたデザインです。

Image Image ローソク立てはハスの花が終わり、花弁が散った姿です。

Image ハスの花は早朝咲き始め、お昼ごろには閉じ始めます。これを三回(三日)繰り返すと花は散ります。 極楽浄土にはハスが咲き乱れ、仏座もハスからできています。

さて、我が家のこの仏具は、父が生前「打ち出し板金」で手作りしたものです。 これらが製作された作業場や工具が我が家にはあるのですが、私に「技」はありません。 ただ、ものづくりの姿勢だけは受け継がれたようです。

Image Image 接合と打ち出しで製作された作品です。 父は全国の職業総合訓練所が統合し相模原に1973年(昭和48年)10月創立した「職業訓練大学校」の塑性加工関係の教員で自身一級技能士でした。相模原キャンパスは今はありません。 この省庁大学校は2013年 (平成25年)3月、統合された「職業能力開発総合大学校」として小平市に移り残り現在に至ります。 その大学校の倉庫には前身の職業訓練大学校、初代総長の父が造った打ち出し板金の胸像が保管されていると確認しています。(実は浦和レッズにも、父が作ったサッカーボールとキャラクターの打ち出し板金作品を贈呈していますが行方は不明です。)

ネット上で「この文章」はどのくらいの年月、読み出しが可能でしょう? これは我が家の「覚え書き」になってしまいましたね。

塑性加工の職人

https://sayamahills.com/2355/