月と水星の接近と恒星食
〈2426〉
https://sayamahills.com/2426/
11月8日の昼間、月が金星を隠しました。月は天球の星々より、少し遅れて日周運動をしているので、後退りするとき星や惑星を隠す「食(しょく)」を起こします。月の通り道を白道、惑星の通り道を黄道と言います。両方が重なるときや近ずくとき、惑星食が起きます。
2021.11.8 16h50m arigatou sora (Pentax K1 + SMC PENTAX-F 1:4.5 300mm ☆)
yoshiaki.toma
金星食の後の夕景は、接近した天体同士のつくる天文現象の中で最高の美しさが約束されています。
細い月なら、格別に美しい景色になります。
木星・土星・金星と並ぶ黄道に、月が重なります。
月の暗縁近くにある恒星は、射手座のHIP89678(4.7等)です。
17時36分(東京)に、この恒星の星食が起きました。 金星食に比べ地味な現象でした。注目度はどのくらいだったでしょう。
恒星食後、固定したカメラで三枚の比較明合成を行いました。 19日の月食で、この方法で工夫して撮影すると、宇宙に落ちる地球の影を写し込めます。
今回の月と金星の接近で、雲が迫るこの画像が私のベストショットです。 観察重視なら、スリリングなシャッターチャンスです。
金星からの光条を期待して、F8に絞りました。今風レンズの円形絞りだとこのような光条は出現しません。 古いレンズの「味」だと思います。
ステラナビゲーターで再現した天球図の星座絵。
夕方の現象だったので、私は写真整理と夕食が重なりました。 サツマイモカレーとパソコンのエクリプス(夕飯食?)現象が起きました。
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