素晴らしい朝焼け
〈2130〉
https://sayamahills.com/2130/
9月4日、朝が素晴らしかった。闇から明のグラデーションが素晴らしい朝焼けは、いくつもあったかも知れません。4日の朝焼けが面白かったのは、アーチ型の雲の演出でした。
2020.9.4 5h10m (iPhone8)
yoshiaki.toma
この雲たちが、
つくった朝焼けは、
アーチ型!!!!!
5時12分、北東から西まで、ぐるっと焼けていました。太陽が地平線に近づくと、西の空まで染まってきました。
カン蛙ブン蛙ベン蛙の三疋は、カン蛙の家の前のつめくさの広場に座って、雲見といふことをやって居りました。一体蛙どもは、みんな、夏の雲の峯を見ることが大すきです。じっさいあのまっしろなプクプクした、玉髄のやうな、玉あられのやうな、又蛋白石を刻んでこさへた葡萄の置物のやうな雲の峯は、誰の目にも立派に見えますが、蛙どもには殊にそれが見事なのです。眺めても眺めても厭きないのです。そのわけは、雲のみねといふものは、どこか蛙の頭の形に肖てゐますし、それから春の蛙の卵に似てゐます。それで日本人ならば、丁度花見とか月見とかいふ処を、蛙どもは雲見をやります。
「どうも実に立派だね。だんだんペネタ形になるね。」
「うん。うすい金色だね。永遠の生命を思はせるね。」
「実に僕たちの理想だね。」
雲のみねはだんだんペネタ形になって参りました。ペネタ形といふのは、蛙どもでは大へん高尚なものになってゐます。平たいことなのです。
青空文庫より一部抜粋 宮沢賢治 蛙のゴム靴
参考: 蛙のゴム靴の石彫-日光杉並木公園 http://toma.ootaki.info/prefecture/tochigi/2011-0429-toma/
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